河井寛次郎記念館

土と炎の詩人、河井寛次郎記念館を訪れました。




2006年08月28日(Mon)
河井寛次郎記念館
河井寛次郎記念館久しぶりに五条坂にある河井寛次郎記念館を訪れました。 7年前、学生時代に友人と来たきりで、以降、記念館の前は通るだけでした。

河井寛次郎記念館は言わずと知れた土と炎の詩人、河井寛次郎の自宅兼工房を記念館として公開されています。寛次郎人気はいまだに根強く、当日も日本人だけでなく海外からも多数来られていました。
館内は写真撮影不可となっておりましたので、文字だけでお送りします。

河井寛次郎は島根県出身で、この五条坂の地で76歳まで焼きものだけでなく金工や木彫などの作品を生み出した民芸の巨人です。柳宗悦、浜田庄司らとともに民芸運動を展開したのは周知の通りです。

ちなみに河井寛次郎は、文化勲章、人間国宝・芸術院会員などあらゆる賞を辞退して生涯一陶工として通されました。

民芸運動とは、日常で使われるからこそ美しい「用の美」や地域の伝統を受け継いだ無名の工人が作り出した物の中にこそ、健全な美しさがある。ゆえにそんな民芸を見出し、価値や美しさを広めようという運動のことです。

言い換えれば民芸運動とは京焼清水焼の歴史を考えると反対の立場なのです。 河井寛次郎記念館 建物は河井寛次郎が独自に設計した京都の町家作りそのものですがいざ中に入ってみるとここでしか味わえない独特の雰囲気に驚かされます。

囲炉裏や黒光のする柱、家具調度品までもが生前のままに整然と置かれ、寛次郎が作った物はまず自分が気持ちいい毎日を送る為の物であったのが伺い知れます。

中庭を通って工房を覗くと五代清水六兵衛から譲り受けた巨大な登り窯、鐘渓窯が拝見できます。五条坂の斜面を利用して建てられたとか。とても一人の陶工で使える大きさではありません。

そのほかにも素焼き窯、蹴ロクロなどは寛次郎が西の陶工である証拠です。南側のガラスケースには寛次郎が作った作品が飾られています。 河井寛次郎記念館辰砂、海鼠、鉄沙など個別の作品については述べませんが、どれも骨太で寛次郎の心の素直さが作品に出ています。

訪れた日は真夏の蒸し暑い日でしたが、記念館の中は風通しがよく、板土間がひんやりと涼しかったです。
ここ河井寛次郎記念館も陶工の聖地で、日々私たちが忘れそうな身近の静かな心、生活の素を尊ぶ心を思い返させてくれます。

河井寛次郎記念館
〒605-0875 京都市東山区五条坂鐘鋳町569
TEL・FAX (075)-561-3585
月曜休館(祝日は開館、翌日休館)
10:00〜17:00(入館受付16:30まで


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